(一)18分7秒:
「で、わかったんですか?」
「前にも言ったように、現象には必ず理由がある。頭が突然燃えることにも理由がある。」
「それはもう聞きました。」
「だから前にも言ったと前置きしただろう。」
「同じ事、繰り返さなくても結構です。」
「君は、何か腹を立てているのか。」
「わかります?」
「まさか僕に?」
「科学者で、他人の気持ちについて深く考えないんだね。」
「当たり前だろう。感情は論理的ではない。論理的ではないものをまとめて取るのは、時間の無駄だ。」
「…」
「わからない?例えば、君が犬のウンチだとしよう。」
「はいぃ?」
「ウンチだから、臭くて堪らない。なのに、それを目にの前にしてなぜ臭いかを考え続けるヤツがいるか。処理するか。その場から逃げ出すか。とにかく、犬のウンチをまともに取りあうのは、時間の無駄だ。」
「つまり、私は犬のウンチ?」
「そうだ。何度も言わせるな。」
「このどす黒い感じはどうしたらいい?」
「感情に興味はない。今日のテーマは、突然頭が燃えたこと、別なアプローチから考えてみようということだ。」
「むんかーつく。」
「つまり、それは、自然発生的なものか、それとも人工的なものなのか。」
「はぁ?」
「分かりやすく言えば、事故なのか、事件なのか。」
「私は、事件だと思います。」
「なぜ?」
「刑事の感。」
「実に非論理的だ。」
「…犬のウンチですか。」
「ウンチだね。」
「ウンチ」
「あぁ、ウンチだ。」
「あなたを逮捕したい!」
「ほら、またウンチが出た。」
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